イラスト・池田マキ（在校生）

意外に大丈夫、初アルバイト

「最初の頃はちょっと怖かったですよ～」

マックね。忙しそうなイメージがあるからね、よく頑張ってるな。

「高校生になってすぐだからもう半年以上になります」

仕事ができると自信になるだろう？

その仕事はね、世界で通用するんだ。

「そうなんですかね？なんとかできてます。レジはまだ苦手ですけど」

接客なんて15歳にとってはまだちょっと怖いかもなあ。

「だいぶ慣れてきました。自分に接客ができるとは正直思っていませんでした」

成長することを学んだね。
ムダな動きをしないとか、
効率良く動くことも学んだんじゃないか？

「あ、それです。かなり学びました」

新人に教えることもあるだろう。
時給もだいぶ上がったかな？

「まだ1,250円」

東京では安い方だ。次の転バイトも考えていいかもね。

「まだ学ぶことあるんでもう少しやったら考えます」


１０３万円の壁を超えるならいっぱい稼ぐといい。
貯金を使う予定はあるのかい？

「今は貯めてます。結構貯まってます」

貯めたお金はタイミングをみて自分に投資したらいいね。
時給5,000円稼げる人になる、とかね。

「想像もつかないです」

仕事が好きであることは大きな財産だよ。
これは学校では学べない。
アルバイト禁止の高校も多いから、君の仕事の経験は価値がある。

「はい、仕事好きです」

次のステップに向けて考えていこうね。
興味がありそうな仕事を気にしてチェックしておくこと。
服屋さんでも雑貨店でも事務仕事でも何でもいい。
求人なんかなくても、アルバイト募集してるかどうか聞いてあげるから。

「そのときはお願いします」


（アルバイトで学んだことまとめいろいろ）
・できそうもない接客ができた
・効率よく動くことができた
・働くことが好きになれた
・想像以上に貯金ができた
・チームワーク
・仲間
・コミュニケーション
・衛生管理
・時間や約束を守ること

都心部のアルバイトは付加価値が高い

「お店に〇〇が来たんですよ！」

ほお、そうなんだ。超大物歌手じゃないか。

ステーキ屋さんだよね。なんて声かけたの？

「声なんかかけられないですよ～　悪いと思って」

だめだよ、声かけないと。

有名人はね、声かけて欲しいんだよ。

いや、声かけられないと寂しくなるんだよ。

「そうなんですかぁ？　社員の人も固まってたんですよ」

もったいないねえ。

いい、今度お店に有名人がきたら声かけるんだよ。

「なんて言えばいいんですかあ？」

いつも素敵な歌をありがとうございます、とか、

励まされてます、とか。

「それは素敵ですね」

でしょでしょ？

お店で気づいてもらえなかったら二度とそのお店にはいかないよ。

何かできる配慮があったら遠慮なく言ってください、ってね、そう言うの。

そしたらこの店はいい店だな～ってなるのよ。

また来るのよ。他の有名人も連れてくるのよ。

「そうなんですね　全然、逆でした。プライベートだから放置がいいと思ってました」

人生は出会いで決まるんだよ。

特に有名人は警戒心があるから信頼関係をとても大事にするんだ。

いい仕事する大人たちから信用される人になるチャンスを逃さないようにね。

「今度あったら絶対やります！」




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