可愛い子には旅させよ——子どもを”信じて手放す”ことが、自律の近道
お知らせ KG高等学院 水道橋
「可愛い子には旅させよ」ということわざがあります。
大切な子どもだからこそ、楽な道ばかりを与えるのではなく、苦労や経験の中で育てなさい——という意味です。
このことわざが、支援現場では今も生きています。むしろ、今の時代だからこそ、より大切な言葉だと感じています。
我々が目指すゴール——「自律して社会に出ること」
支援の目標は、「学校に戻すこと」ではありません。
規則正しい生活を取り戻し、自信をつけ、自律して社会に出ていく——この3つが、私たちの支援の柱です。
この「自律」という言葉が大切です。自律とは、自分で考え、自分で決め、自分で責任を取れることです。
誰かが先に準備してくれた道を歩くことでも、失敗しないように守られることでもない。自分の足で立ち、自分の判断で進む力——それが「社会に出る」ということです。
ところが、この「自律」を育てる過程で、保護者様の関わり方がボトルネックになってしまうケースが、現場では非常に多く見られます。
現場でよく見る「3つのパターン」
パターン① 先回りしすぎる
子どもが何かに取り組もうとする前に、親が情報を集め、準備を整え、段取りをすべて組んでしまう。
「転ばぬ先の杖」のつもりが、子どもから「考える機会」「失敗する機会」「自分で乗り越える機会」を奪っていることがあります。
「明日の持ち物、ちゃんと調べておいたから。ルートもここからここで行けばいいよ」
一見、親切です。でも、子どもの中で育つはずだった「段取りを考える力」「不安に自分で対処する力」が、育たないまま止まってしまいます。
パターン② 過剰に下調べ・準備をする
フリースクールや通信制高校の行事・体験活動の前に、保護者様が施設に細かく確認の電話を入れる。「うちの子は〇〇が苦手なので配慮してほしい」「〇〇があったらすぐ迎えに行きます」と事前に取り決めをする。
お子様を守りたいお気持ちはよくわかります。でも、これが続くと子どもは「自分は一人では何もできない存在だ」というメッセージを受け取り続けます。
そして実際に社会に出たとき、誰も事前に根回しをしてくれない現実の中で、初めて立ちすくむことになります。
パターン③ 逆に、放置しすぎる
「本人のやりたいようにやらせる」という方針で、声かけも確認もせず、ただ見ているだけ。
自律を尊重しているようで、実は「関わり方がわからない」「どう言えばいいかわからない」という親御さんの戸惑いが背景にあることも多いです。
子どもは「放っておかれている」と感じ、支えがない中で孤立していきます。自律は「放置」からは育ちません。
「塩梅」が難しい——それでも、目指す方向は一つ
先回りしすぎてもいけない。放置してもいけない。では、どうすればいいのか。
正直に言えば、その「塩梅」は非常に難しいです。お子様の状態・性格・回復の段階によっても、最適な距離感は変わります。
ただ、方向性だけははっきりしています。
子どもをいい意味で信じて、少しずつ舵を子ども自身に渡していく。
最初は隣で一緒に地図を見る。次は「どっちに行く?」と聞く。その次は「行ってみて、迷ったら連絡して」と送り出す。
この段階的な「手放し」が、自律を育てる唯一の方法です。
指導について、保護者様にお願いがあります
ここからは、少し直接的にお伝えさせてください。
生活習慣の改善とあわせて、「しつけ教育」に近い指導を行っています。
その基準はシンプルです。
「その言い訳や態度は、社会に出たときに通用するか?」
遅刻しても謝らない。注意されると黙り込む、または言い返す。気に入らないことがあると場を放棄する。約束を守らなくても「仕方ない」で流す。
これらは、学校や支援の場では「不登校だから」「まだ回復途中だから」と受け入れてもらえるかもしれません。でも、社会に出たとき、同じことをすれば職を失い、関係を失います。
だからこそ、私たちは「今のうちに、ちゃんと伝える」ことを大切にしています。
📢 まずはご相談ください
「関わり方のバランスがわからない」「子どもとの距離感に迷っている」——そういったご相談も、毎日受けています。
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